メタクレンはMETELが製造する高品質のメチレンクロライドに独自で開発した安定剤を加えた洗浄溶剤(の商品名)です。
メタクレンは次のような優れた特長をもっており、洗浄工程の合理化と環境改善に役立てると確信しております。
メタクレンは次のような優れた特長をもっており、洗浄工程の合理化と環境改善に役立てると確信しております。
特長

洗浄力と乾燥性
メタクレンは、他の溶剤に比較して高KB値、低沸点であるため、脱脂洗浄力や乾燥性に優れています。
メタクレン | トリクロロエチレン | 1-ブロモプロパン | HCFC-225 | |
---|---|---|---|---|
KB値 | 136 | 129 | 125 | 31 |
沸点(℃) | 40 | 87 | 71 | 55 |
KB(カウリブタノール)値:油脂等の溶解能を表す指標の一つ。大きいほど溶解力大。
安定性
他の塩素系溶剤は、使用条件によっては溶剤の一部が分解し、被洗浄物や装置を傷めることがありますが、メタクレンではこのような現象を起こす可能性が非常に低くなります。
洗浄システム例
システム名 | 適用例 |
---|---|
低温洗浄システム | 家電製品(ビデオ部品等) 自動車部品(キャブレター、エンジン等) 精密機器(時計、カメラ部品等) |
パイプ洗浄システム | 引抜鋼管(ステンレス鋼管、軸受鋼管等) |
熱処理部品洗浄システム | 車輌部品(歯車、車軸等) |
金属帯高速洗浄システム | 帯鋼(アルミ板・アルミ箔・特殊合金板等) |
基本性状
沸点 | 40 ℃ |
---|---|
比重(20/4℃) | 1.33 |
蒸発潜熱(沸点) | 329 kJ/kg |
蒸気圧(20℃) | 47 kPa |
蒸気密度(空気=1.0) | 2.9 |
表面張力(25℃) | 28×10-3 N/m |
引火点 | なし |
燃焼範囲 | あり |
KB値 | 136 |
水の溶解量 | 0.15(水g/溶剤100g) |
水への溶解量 | 2.0(溶剤g/水100g) |
素材への影響
プラスチックとゴムのメタクレン及び他の塩素系溶剤に対する耐溶剤性の試験結果
試験方法
試験片の体積と重量を測定した後、室温で各溶剤100㎖に30日間浸漬した。
その後、試験片を取り出して、2時間及び24時間自然乾燥したときの体積と重量を測定し最初の値に対する変化率を求めました。
体積変化率(%)={〔試験後の体積(cm3)〕-〔試験前の体積(cm3)〕}/〔試験前の体積(cm3)〕×100
重量変化率(%)={〔試験後の重量(㎎)〕-〔試験前の重量(㎎)〕}/〔試験前の重量(㎎)〕×100
試験片の体積と重量を測定した後、室温で各溶剤100㎖に30日間浸漬した。
その後、試験片を取り出して、2時間及び24時間自然乾燥したときの体積と重量を測定し最初の値に対する変化率を求めました。
体積変化率(%)={〔試験後の体積(cm3)〕-〔試験前の体積(cm3)〕}/〔試験前の体積(cm3)〕×100
重量変化率(%)={〔試験後の重量(㎎)〕-〔試験前の重量(㎎)〕}/〔試験前の重量(㎎)〕×100
溶剤の種類 | |||||
試験片 | メタクレン | トリクロロエチレン | 1.1.1-トリクロロエタン | パークロロエチレン | |
プラスチック | プラスチック ポリ塩化ビニル(硬質) |
× | × | ◎ | ◎ |
ポリ塩化ビニル(軟質) | × | × | × | × | |
ポリカーボネート | ×× | ×× | ×× | ×× | |
ポリアミド(6ナイロン) | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
ポリエチレン(高圧法) | ○ | ○ | ○ | ○ | |
ポリエチレン(低圧法) | ○ | ○ | ○ | ○ | |
ポリプロピレン | ○ | ○ | △ | ○ | |
ポリスチレン | ×× | ×× | ×× | ×× | |
アクリル樹脂 | ×× | ×× | ×× | ◎ | |
ポリアセタール | ○ | ○ | ○ | ◎ | |
ポリ四フッ化エチレン | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
PET(ポリエチレンテレフタレート) | ○ | ○ | ◎ | ◎ | |
ノリル | ×× | ×× | ×× | ×× | |
PBT(ポリブチルテレフタレート) | △ | ○ | ◎ | ◎ | |
ABS樹脂 | × | × | - | - | |
ポリウレタン | △ | - | - | - | |
フェノール樹脂 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
エポキシ樹脂 | △ | △ | ◎ | ◎ | |
メラミン樹脂 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | |
FRP | ×× | ×× | ○ | ◎ | |
ユリア樹脂 | ○ | ○ | - | - | |
ゴム | ゴム 天然ゴム |
× | × | × | × |
NBR | × | × | × | × | |
SBR | × | × | × | × | |
クロロプレンゴム | × | × | × | × | |
シリコンゴム | △ | △ | △ | △ | |
フッ素ゴム | ○ | ○ | ○ | ◎ | |
ウレタンゴム | × | × | × | × |
◎ - 優 平均変化率 0~3% 全くあるいはほとんど影響なし。
○ - 良 平均変化率 3~10% 若干影響があるが条件により十分使用できる。
△ - 可 平均変化率 10%以上 使わない方が良い。
× - 不可 平均変化率 軟化または膨潤し使用に適さない。
×× - 不可 平均変化率 溶解または崩壊し使用に適さない。
○ - 良 平均変化率 3~10% 若干影響があるが条件により十分使用できる。
△ - 可 平均変化率 10%以上 使わない方が良い。
× - 不可 平均変化率 軟化または膨潤し使用に適さない。
×× - 不可 平均変化率 溶解または崩壊し使用に適さない。
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なお、この資料の記載内容は現時点(2017.2.28現在)で入手できる資料、情報、データ等に基づいて作成しておりますので新しい知見により記載内容を改訂する場合があります。
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当社では、輸送量が多い製品やお客様の利用度の多い製品のSDSについて、すぐに参照できるようホームページ上で公開しています。
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